SWING TIME

ずらり10枚、200曲!!ジャケは全部同じです。

ずらり10枚、200曲!!ジャケは全部同じです。

北海道は札幌地区在住のドラム奏者から教えてもらったこのコンピレーションCD。その名も「SWING TIME for dancing」。10枚組で1780円という驚異的なシロモノです。1枚に20曲入ってるので、全200曲。1曲10円しないんですね…。
「swing」とか「dance」とか掲げてるコンピCDに限ってロクなもんがない、とは 某スウィングDJの言葉ですが(私も失敗CDがいくつかありますが)、これはいいです!

シャウトするライオネル・ハンプトンのジャケットにまず、ぐっときます。おそらく40年代頃の写真でしょうか。入っているミュージ シャンは、Lionel Hampton、Duke Ellington、Louis Armstrong、Count Basie、Fletcher Henderson、Jimmie Lunceford、Benny Goodman、Glen Miller、Artie Shaw、Gene Krupa、Fats Waller、Earl Hines、Teddy Wilson、Cozy Cole、Roy Eldridge…。よくあるBenny GoodmanとかGlen Millerとかのホワイトスウィング一辺倒でもなければ、ダンスミュージックだからと50年代以降のロックンロールなども入れてしまう手抜きコンピでもありません。ちゃんとスウィング時代のミュージシャンを厳選、それぞれの曲がわりとバランスよく入っているのもイイです。Big Band括りだと外れてしまうFats WallerだとかSlam Stuartなんていうスモールコンボものも入っていますし。Chick WebbやLucky Millinder、Erskine Hawkins、Al Cooperなどのサヴォイのハウスバンドがことごとく入ってないのは個人的にはちょっと残念ですが、それでもなお「SWING TIME for dancing」という名に劣らぬ素晴らしい内容だと思います。

個人的な発見は、Edmond Hall。その存在をまったく知らなかったのですが、いいな〜この音色。チラと調べたらBenny Goodmanも「クラリネットを入れるなら彼」と絶賛していたとか。そしてちゃんと聴いたことのなかったColeman HawkinsとBenny Carter。大御所すぎてどっから手をつけていいかわからなかったのですが、For Dancingな選曲が聴けて助かります。
音質も問題なし。ザリザリ悪音でもなければ、ミョーに澄んで真っ平らな感じのハイファイ音でもありません。唯一残念なのはライナーノーツがないこと。これで録音年とメンバーがわかれば申し分ないのですが、ま、この値段ですもんね。いやほんとお得です、 これ。

ちなみにダンサーのみなさま。「For Dancing」といっても、いつものDJダンスイベントでかかっているような曲をイメージすると…速すぎたり遅すぎと感じられるかも。耳で聴いてる分にはいいないいなと思っても、実際に片っ端から踊ろうと思うと…ちょっとつらいかもしれません。また古い音源はリズムが聴き取りにくかったりして踊りにくいという人も。ただ、これがスウィングの時代のリズム、テンポでもあるのです。もちろんBPM180までの、踊りやすいテンポの曲もちゃんとありますよー。

私はヨドバシカメラにて購入しましたが、タワーレコードで取り寄せできるそうです。(タワレコ価格はさらに安いそうです…)

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