もともとは1900年初頭、ヴォードビルのアンコール時に踊られていたというシムシャム(出演ダンサー達が一斉に、打ち合せなしに踊れるから)。スウィングダンサーにも人気のあるラインダンスで、現在踊られている4つのステップを組み合わせたバージョン (the Shim Sham, the Push and Crossover, the Tack Annie, and the Half Break) はバンドマンでありタップダンサーでもあった Willie Bryant と Leonard Reed が 1927年に作ったといわれます。2人がパフォーマンスで使っていた時には “Goofus” とよばれていたそうですが、ニューヨークのナイトクラブでも踊られるようになり、その一つ「Shim Sham Club」 からその名がついたとか。
サヴォイのダンサーだった Leon James と Al Minns によるバージョンや、西海岸で名を馳せたダンサー Dean Collins のバージョン など Shim Sham の名がつくバリエーションは多々。ソロダンスまたはグループで踊られますが、Cab Calloway のサウンディーズ 「Jitterbugs Party」 にもあるように、当時は一列に並んで隣の人の肩や腰に手を回して踊っていたとか。
今ではスウィングダンサーの間では 「Tuxedo Junction」 「T’ain’t what You Do」 などがシムシャムの曲としておなじみですが、「当時はとくに決まった曲はなかった」 とはフランキーの言葉。冒頭の “Shim Sham” ステップをコーラスガール達が肩をふるわせる Shimmy をしながら踊ったことから 「Shim Sham Shimmy」 ともよばれるようになったとか。